「…あの子は。日向は、海に“何か”ある。これは私の予想だけど、あの子は多分────海が苦手」
きっぱり、そういった私に無表情だった菅田美影が眉を動かした。
「なんで、そう思う」
「これは言っていいのか分かんないけど、あたしたち2人で買い物してるときに青嵐にあった。その時に──」
「っそれ本当かよ。何か言われたか」
青嵐にあった、その言葉に過剰に反応した藤代茜の表情はありえないくらい険しかった。
鋭い目つきに、多少ビビりつつも私は青嵐と会った時の記憶を思い出せる限り引き抜く。
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