「…言っておきたい、ことがある」
紅く紅く、染まる道とあたしたち。
静かな空間の中に、女子にしては少し低めのあたしの声が凛と響いた。
あたしの口調に気づいたのか、藤代茜と中森幹生が、ピクリと眉を動かす。
2人は、気づいてたのか。
青嵐と会ったあとの日向の様子が、ちょっと違ったことに。
青嵐に会ったってことは日向が言い出さなかったから、あえてあたしも言わなかったけど。
お昼を食べる前にみんなと合流してからの日向は、やけに明るいっていうか、無理して笑ってる感じがした。
いうなら、空元気。
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