真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【上】



龍騎さんはそう言って、またお客さんのところにいってしまった。



「日向ちゃん、高校生?」


「はい。高二です」


「俺の一個下かー。…あれ、このアザどうしたの?」




ドクン、と心臓がなった。



お腹にある、中哉に蹴られてできたアザ。そこの部分に、焦って目をやる。


みえて、ない。

お腹の見えない服を着てるから、あたりまえって言ったらあたりまえなんだけど。

見えてなかったことにやけに安心して、そっと息をはいた。