そしてそのまま、青嵐に背を向けてさっきの水着のところまで向かおうとすると、
「────あぁ、そっか。お前の過去の話も全部俺たちを騙すための嘘だったんだっけか。忘れてたわぁ〜」
──イラッ
ムカつくのを我慢してたのに。
まだ言ってきた茂に、頭の中にイラつきが広がって眉間にシワが寄る。
その場をそのまま去ろうとしてたのに、私は「やっぱりやめた」と心の中で呟いて後ろを振り返った。
「あんたたちがどう思おうと勝手だけどね、なんでそんな──わざわざ攻撃するようなこと言ってくるの?
関わりたくないんでしょ?
嫌いなんでしょ?
話したくもないんでしょ?
なら話しかけなければいい。なのになんで話しかけてくるの、意味不明。私も関わりたくない、あんたたちだって関わりたくない、ならそれだけで済む話しなんだけど」
冷たく、淡々と、畳み掛けるように言う。
茂と夕はハッという表情をした後、自分が何で私にわざわざ関わりに行ってるかが分からなかったみたいで、戸惑ったまま言葉を濁した。
「俺は、別に…」
「っ嫌いだから、…お前を傷つけたくて攻撃してやってんだよ!」
もっともっぽいことを言ってきた夕だけど、それは違う。
全然、違うじゃん。
もしあんたたちが本当に、私が白龍の仲間で青嵐を陥れるために姫になったと思ってるなら。
きっと私を“睨む”ことはあっても“関わって”はこない。
最低だとか、嫌いだとか言われても、その場合、私が傷ついたりしないのはわかるでしょ?
──でも本当は、私が青嵐を陥れるために白龍に入ったってゆう答えは間違ってるって、心のどこかで思ってるから。分かってるから。
だから無意識に、私を攻撃しちゃってる。
きっとこいつらはどこかで真実に気付いてる。
なのに否定してる、認めたくない、だから本当は違うとわかってる道を振り向かないようにただひたすらに走ってる。
「──私を攻撃するのは、自分は間違ってませんって“再確認”。今の日常を壊したくない“自己保身”。
弱くて、────汚い」



