その場は一時、沈黙に包まれる。
「…ま、まーくん?」
喋らないまーくんが気になり、一応話しかけるとまーくんは私をチラリとみてからまたミッキーに目線を戻した。
そして、やっとこ口を開く。
「──ミッキーさん、ズルイっす…」
「な、なにがだよ?」
だ、ダメだ。
ズルイとかいわれて動揺しちゃってるもん。
やっぱりミッキーって顔と性格があってなさすぎて違和感がすごい。
なんて考えてる私をよそに、まーくんはマシンガントークを繰り出した。
「ミッキーさんはそんなに男前でかっこいいくせに、めっちゃ美形のくせに、俺と同じ人好きになるとか卑怯だ!ひでぇよ!負け戦じゃねぇか!そりゃまあ俺は妹と日向が同じクラスって言ういい点はあるけど…いやいや、でもだ!それとこれとは関係ねぇ!ミッキーさんかっこいいんだからもっとおしとやかな女選んでろよ!っは!そそ、そうだ!それにだ!日向は俺がさきにツバつけてたんすよ!」
…あのな。
「ツバつけたとか言うのやめてもらえます!?汚いからやめてもらえます!?せめて目ぇつけるくらいにしといてもらえます!?っつーか、おしとやかじゃなくて悪かったなこのスキンヘッドが!!」
こんなに殺意湧いたの、久しぶりかもしれない。
うん、かもじゃないな。
これは確実に久しぶりだ。
とりあえず怒鳴り散らしたことで私の怒りは半分収まった。
それにしても、まーくん言ってるセリフがだいぶかっこ悪い。



