「ミッキー、ちゃんと夢あるじゃん」
にっこり笑って言うと、ミッキーはビクリと肩を揺らした。
「お、俺別に夢なんか…」
わかってるくせに、認めない。
ったく、なんて思いながらミッキーの綺麗なおでこを
「えい!」
デコピンした。
「っ〜〜!いってぇぇ!なにすんだよ日向ぁ」
「ばーか、ほんとにバカ。きづいてるんでしょ?自分の夢。なにがしたいか。ほら、いってみなよ」
痛そうにおでこを抑えながら、私の言葉に、うっ、と図星とわかる表情を見せた。
やっぱり、表情がわかるって、いいなぁ。
「いったところで、叶わねぇじゃん。元子役だぜ?」
でも、そう言う表情はみたくない。
ミッキーは強気でいて欲しい。
「叶わない、わけないじゃん。私ミッキーの演技大好きだったよ。私テレビ大好きで、いっつもみてたよ。だからミッキーがあんまりテレビにでなくなったとき、寂しかった」
私のそんな言葉に、ミッキーは目を開いた。
本当だよ。
私、昔寂しかったけど。
テレビみて、元気づけられてた。
同い年のミッキーが、テレビで笑ってて。
それを見るだけでちょっと元気がでた。
「日向、俺のやつみててくれてたんだ…。っ、でも。もうできるわけねぇよ。俺、マトモな世界じゃ生きてけねぇ。だって──俺は白龍で、暴走族に入ってんだぞ…」
できるかよ…。
そう呟いたミッキーは、諦めているようにいっているのに。
顔は諦めきれてないのがバレバレだった。



