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*日向side*
「────で、俺は荒れに荒れまくって喧嘩もあり得ないほど強くなっちゃってさ。美影に誘われて白龍入ってからは居心地がよくて、前の俺みたいに笑ったりするようになって。空っぽでただ歩いていくだけの俺じゃなくなれたんだけどな」
顔を下げて、私の方を見ないで話していたミッキーが、私の方にやっと顔を向けてはにかむように笑った。
溢れてしまった涙は、ミッキーに同情したわけじゃなくて。
私の最近の出来事と、重ねてしまったから。
期待したのに、裏切られて。
傷つく気持ち。
痛いほど、胸がはちきれそうなほど、知ってる。
「でもさー、顔だけは。白龍の男どもの前では出せたけど。外でもいつでも、出せなくなった。女に顔を見せるのが怖くって。…ダッセェよな」
それと、私が泣きそうになってるのはもう一つ理由がある。
──それは、ミッキーの今でも変わらない夢がわかってしまったから。
「ぜんぜん、ださくなんか、ないじゃん…。ミッキー、私に顔見せてくれたじゃん。それってもう、強くなってるよ」
ミッキーが話してた、子役時代。
その話するときのミッキーの横顔が、今まで見たことないくらい輝いてた。
楽しかったって、全身で言ってた。



