俺の顔に、戸惑っているのか。
それとも言葉か。
でも、俺が子役だった中森ミキだとは気づかないはずだ。
『わた、わたしもっ…わたしもすきっ…!』
うるっ、目を潤ませて、そういった咲がものすごく可愛く見えた。
ギュッて抱きしめたい衝動に駆られたけど、頑張って抑える。
子役だったことを、黙っていようか。
でも、俺のそれを聞いてもアクセサリーと見てこないやつと付き合いたいんだ、俺は。
怖くないって言ったら嘘だけど。
『話…聞いてくれるか?』
咲は俺の前髪に手を添えたまま、頷いた。
俺は、一つずつ話していった。
中森ミキって子役だったこと。
成長して仕事が減ったこと。
母さんが、気を使ってくること。
俺をアクセサリーのように見てくる女子に嫌気がさしたこと。
全部話し終わって、咲をゆっくり見るとさっきみたいに瞳を揺らして戸惑っていた。
『あの子役が、中森くん…。女子達が嫌で顔を隠してたんだ、そっか、そうなんだ…』
『おう』
『私に、なんで話してくれたの…?』
『好きだから、付き合うならしっといて欲しかった』



