赤い可愛い唇が、小さく動いて、可愛い声が発せられた。
『キス、しちゃった』
自覚してるのか、策略家なのか。
上目遣いでそんな風に呟いた。
無自覚だったらいいな、なんて考えながら俺はまんまとそいつの罠にハマった。
心の中に隠してあった、最近気づいた恋心に火がつく。
中学生なのに早いのかこれは、なんて考えながら俺は慣れないながらにその赤い唇にキスをした。
唇を放すと、無言のまま、そいつの手は俺の前髪まで伸びてきた。
『いい?』
自然とおれは、頷いた。
こいつなら、いいと思った。
俺の外見も、レッテルも気にしないで付き合ってくれる、そう思ってた。



