真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【上】



近づいてくる顔に、ドキリと心臓が高鳴った。


潤んだ目と唇。




髪の毛についた葉を取るにしては、近すぎる距離。



こいつがなにをしようとしているか、わかった。



けど、身体は動かなかった。


そのまま、全てをわかっているのに拒むこともせず。




顔と顔とが近づいて近づいて────




そいつの赤い潤んだ唇と、俺の乾いた唇が一瞬重なった。




チュッとリップ音をたてて離れていく唇を、ぼーっと眺めながら停止し続ける。