──でも、それでも。
俺はこの仕事が好きだから続けた。
上手くできたら嬉しかった。
自分の演技が評価されたら嬉しかった。
小学一年生という無垢な年頃だったからか、俺が芸能人をやっているからって俺をブランドとして近くに置いておこうとするやつもいなかった。
だけど、流れていく月日は俺をこのままではいさせてくれなかった。
年長、小学一年生、二年生。
──そして三年生。
俺の演技は前よりもはるかに上手くなっているハズなのに。
三年生になってから、仕事は激減した。
幼さの残っていた顔立ちも身長も、少しずつ変わっていく。
特に俺の場合は、他のやつより成長が早いからなおさらだった。
伸びていく身長に比例するように、減っていく仕事の数。



