ここまで来ちゃったんだ、もう無理やり聞くしかない。
それに聞かなかったら旅行いけない!!
よし!!
「ミッキー、過去になにがあったのか。私に話してはくれない?私、ミッキーとまた仲良く話せるようになりたい。このままなんて、嫌だ」
「……」
「それにね、仲直りしないと旅行もいけないし!ミッキーは旅行いきたくないの?私は超いきたいけどね!やば!思い出したらテンション上がってきた!イヤッフー!!
………はっ!や、い、今のはなんでもなくって。今のは、き、緊張をほぐそうとしただけで。そ、それよりも!
私ね、ミッキーのこと助けたいの。私なんかにできないって思うかもしれない。でもきっとその過去を知らない人にそのことを話すのって、前に進めることだと思う。だって、それだけですごい勇気いるじゃん。ミッキーが自分から過去を話してくれて、私が背中を押したら。ミッキーはきっと前に進めるから。だから、話してみて、くれないかな?」
自分のありったけの思いを、伝えた。
最初の方はちょっとテンション違ったけども。
それはいいんだ。
ピンクの派手な髪の毛は目にかかっていて、俯くミッキーの表情はなにも読み取れない。
自分の口が、手が震えるのがわかる。
手を胸の前でギュッと握りしめて、口を真一文字に結んだ。
ミッキーの言葉を待つ時間がひどく長く感じて。
自分の心臓の音だけが大きく聞こえた。



