どくん、どくん、心臓がイヤな音を立てる。 でも、言えた。 ミッキーは顔を俯けたまま、合わせてくれない。 ──あぁ、もう。 不安で手が震えそうになって、ミッキーの腕を思いっきりつかんで走りだした。 「え!?」 素っ頓狂なこえを上げたミッキーも気にせず、下っ端の奴らの間を駆け抜ける。 声をかけてくる奴らも気にせずに、倉庫の外にでて。 裏のバイクが止めてあるところまで回った。 「ふー、これでよしっ」 「………」 ミッキーの方に向き直ると、ミッキーはまだ顔を俯けていた。