真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【上】




「どーするかなぁぁー」




いや、聞けばいいんだよね。


拒絶されてでも、直接聞けば。



でもその勇気が、出ない。



「別にどうでもいいけど、さっさと仲直りでもしとけ。じゃねーと周りの奴らも気まずくて仕方ねーだろ」



「うっ。やっぱみんな私とミッキーの変な態度気づいてるよねぇ…」



「ったりめーだバカ。あれで気づかねぇ方がすげぇだろ」



「バカってなにさバカってー!茜のほーがバ……」





ああ、茜って頭いいんだった。


くっそー。

なんでこんな完璧なんだよ、もう。



なす術がなくて、とりあえず腹いせにあっかんべーってした時、旧美術室の扉がガラリと開いた。




「茜さん、ひなたー!終業式おわったぞ!帰りま……日向お前なんて顔してんだ」



そんなドン引きしないでよ。


傷つくんですけど。

派手に。


そんな私をみて意地悪く口角を上げて笑った茜は、鞄をもって椅子から腰を離した。



「はぇーな、夏休みか。おい日向てめぇ、さっさと幹夫と仲直りしろよ」



前を歩いて教室から出て行く茜のそんな言葉にムッとして返す。


「だから、できたらとっくに──」







「夏、皆で旅行いかねーのかよ」





クルリ、半分振り向いて。



口角を上げて笑った茜に、私の心臓はドキリ、自然と跳ねた。



…って、え?ドキッてなによ心臓くん。


謎の胸の高鳴りに首を傾げる。



──それよりも!!



ムッとしていた顔も、一瞬でパァッと明るくなっていく。




夏、旅行、みんなで。



「っ、いく!!」




「じゃーさっさと仲直りしろよ」



夏の熱い日差しに金髪をキラキラ反射させながら。




「今年はどこいくんすか?」


なんて聞く南の横を歩いていく茜。





──心臓が、鳴り止まないのはなんでだろう。