ぼそりとつぶやいたと同時に見えてきた私の部屋があるマンション。


高級そうでもなく。

かといってボロボロってわけでもない、普通のマンション。



エレベーターに乗り込んで、3階のボタンを押した。



少しして、チーンというなんとも言えない音とともに扉が開く。



エレベーターから降りた私は、すぐそばにある305号室に鍵をさしこんだ。





「ただいまぁ…」



誰もいない部屋に向かってそんなことを言いながら、ローファーを脱いで部屋に入る。


自分のベッドがあるところまでたどり着くと、バフンと勢いよくベッドに突っ伏した。



「………」



今日は疲れたなぁ…。



てゆーか、いつもと同じいつも通りの日を過ごすんだと思ってた私にとっては、密度の濃い1日だった。



うつら、うつら、瞬きの速さがだんだん遅くなっていく。




ちょっとだけ…。



いやいや、ダメだ。


起きなきゃ…。





「…おき、な、…きゃ」




そう呟いたところで私の記憶は途絶えた。