ざわつく教室のみんなをスルーして、そういえば茜って隣の席だったなぁなんて思いながら落書きだらけの机にカバンをおいて座る。
────と。
横で茜が立ったまま止まっていた。
「茜どうしたの?座んなよー、……あ」
なんだろうとおもって首を傾げながら、茜の机があるはずのところに目線をうつすと。
茜の机はなく。
椅子だけがおいてあった。
そういえば、私、最初にいじめが始まったときに茜の机奪ったんだっけ。
あっはー、やっちゃったみたいな顔で止まっていると、その表情から何かを察したらしい茜は私を思いっきり睨んできた。
「てめ…それ、俺のだろーが!」
「ひぃっ!ごめんなさいぃ!机返す!机返しますから、もともと悪い目つきをさらに悪くして睨むのはやめてぇぇ」
相変わらず怖い茜の睨みにビビって、私は席からガッタンガッタン立ち上がり机に手をかける。
茜に返却しようとすると、また鋭く睨まれた。
「てめぇ、元々悪い目つきをってなんだよ…?てか、そんな落書きだらけの机いらねぇよ!もう周りのやつからパクるからいいわ」
呆れたようにそんなことを言う茜を、おちょくるように私は再度口を開く。
「うっわー、パクるとか悪人すぎ。そんなんだから、白龍の悪人代表なんだよ」
また、するどーく鋭く睨まれた。
生命の危機を感じた私は、おちょくってヘラヘラしてた顔を、一瞬で“私なにもしてませんよ”と言う真顔に変化させた。



