──小さな小さな音が聞こえる。



空気の中を伝わった始まりのその音は、彼らの脆い足元を小さく揺らす。


そしてパラパラ崩していった。





───篠原柚姫の嘘。


───私の真実。


───青嵐のみんなの楽しい日常。


───青嵐と白龍の敵対関係。




始まりのその音は、全てのことを入り混ざらせた。



終わりの鐘が鳴ったとき、全てのことに終止符が。



そして今日。


全てのことが、動き始めた──