むしろ美影のせいでトラウマになって、嫌いになりそう。
はぁぁ、ため息をついていると見慣れない人が目に入った。
「あれ…?」
あんな人、いたっけ?
色素の薄いダークブラウンの、透き通るような髪の毛。
白すぎはしないけど、けっこう白い肌。
なんかもう、すごい美男子。
「朝陽さん、あのひと…」
近くにいた朝陽さんの袖もクイッと引っ張ると、私が見ているほうをみて「あぁ」という顔をした。
「あいつは、龍騎の弟で、俺の従兄弟だよ。ちなみに同い年なんだけど」
「えぇ!?いつからいたの!?気づかなかった。てゆーか朝陽さんの血筋お綺麗な人が多いのね…」
とっても羨ましい…。
ジト目でみてると、困ったように照れたように笑った朝陽さんはその人のほうを指差した。
「吉田 相希(ヨシダ アイキ)ってゆーんだ、気が向いたら話しかけてみればいいんじゃねぇか?悪いやつじゃねぇぞ」
「うん、気が向いたら」



