今の俺らには、後者だとしか言いようがない。
でも──それだと藤代茜の言葉がひっかかる。
まるで柚姫ちゃんが嘘をついているかのような物言い。
あれはなんだったんだ。
ひっかかる。
信じていたものが変わっていく。
柚姫ちゃんが正しいと思っていたのに、今でも思っているのに、心の奥では何を信じたら良いのかわからず揺れ動く。
「──みんなぁ、どうしたの?」
静かな部屋に響いたその声に、俺は、はっと我に返った。
上目遣いで眉をハの字にして顔を覗き込んできた柚姫ちゃんに、ドキリ、心臓が音を立てた。
あーもう、可愛い。抱きしめたいな。なんて思うほうのドキリと。
俺の考えてたことにたいしての罪悪感の、ドキリ。