*海side*
「なんだったんだよ…」
いつもは明るいはずの、倉庫の幹部の部屋。
なのに今は、微妙な雰囲気が漂っていた。
みんなの頭にあるのは──今日の文化祭での、お昼頃の出来事。
藤代茜の発言と。
日向ちゃん──花崎さんの見たこともない顔と態度は、俺たちを動揺させるのには十分すぎた。
なにもかも、わからなくなった。
みんなの頭の中で行き着いた答えは二つ。
“本当は花崎さんは柚姫ちゃんをいじめてなかったのかもしれない。”
という事と。
“最初から白龍の仲間で、俺らを陥れるために姫になっていた。”
という事。