真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【上】




*中哉side*





俺にはあいつが、わからなかった。



高1の春。


あいつ──日向は、無垢だった。



辛さも過去も比べるものじゃねぇけど。


あいつから聞いた過去は、俺らの過去よりも悲惨なもので。



でも、黒にも染まらず。

グレーにも染まらず。


光の宿らない目で生きているのに、汚れのない白をまとっている日向が不思議だった。



辛いはずの心の中を押し殺して、光のない目で生きるあいつを───笑わせてやりたいと思った。


だから俺は仲間にした。




仲間にした、ハズだったんだ。


──だけど今の、目の前の状況はなんなんだ。