真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【上】




グッと、下唇を強く噛む。



「なぁ、お前は、何がしてぇの?ゆーちゃんをこんなに苦しめて、何がしたいんだよ…!!」



苦しそうに、篠原柚姫を想って私に怒りをぶつける歩をみて、視界が歪む。


好きな人が苦しめられたことが許せないと言うように、苦しそうにそういう歩は、見てられなかった。



──ダメだ、泣いたら。



でも、だって、全部──篠原柚姫のせいなのに。



私も、 青嵐も。



犠牲者なのに。


なんでこんなにも、苦しまないといけないんだろう。



せめて、青嵐を自分のものにしたいなら、苦しめないであげて欲しいよ。


楽しく、過ごさしてあげてよ。



今の青嵐の好きな人は、篠原柚姫、アンタなの。


アンタの自作自演でも、アンタが苦しんでるって、好きな人が苦しんでるって思ったら、一緒に苦しむのは青嵐のみんななの。