──行ったり、来たり。
何回かそんなことをしているうちに、だんだん1人じゃ間に合わなくなってくる。
廊下は人でいっぱいで歩きずらい。
「加耶、やばい!次いっぱいつくってもっていかないと!」
「いま、マッハでつくってる」
「私も手伝う!」
せわしなく働いて、働いて、働きまくって。
あと10分で私の仕事の時間も終わり。
これで最後かなー、なんて思いながら多すぎて1人で運びきれないから今回ばかりは加耶に手伝ってもらう。
すみません、と声をかけながらも道をねり歩いていくと。
「やばい!!あの人たちかっこよくない!?」
という興奮気味の声が聞こえてきた。
ちょ!騒いで群がるな!
こっちは急いでんだけど──
「──日向!!」
「うわ、日向、なんでそんないっぱいもってんの?」
「日向ちゃん大変そうだな、手伝うよ」
「「「「姉御俺らも!」」」」
「うわー、やってんなぁ」
まさかの、騒がしいところの中心部からでて来たのは。
午前に来る白龍のメンバー。
奏多、ミッキー、まーくん、モヤシダ、タカ、朝陽さん、私の子分(?)四人だった。
「み、みんな!!」
制服でも、金と黒のジャージでもなく。
カジュアルな服をきこなして、髪型も爽やかにきめてある(まーくん以外)みんなはいつもの倍のオーラがでていた。
みんなは私が運んでいたものと、加耶が運んでいたものをスマートに持ってくれる。
そんなみんなをみて、私は少しうるっとしてしまう。
「みんな、超、超超超超会いたかった!!!……あれ、まーくんどうしたの?」
でも、いつもは騒がしいハズのまーくんは固まっている。…加耶をみて。



