耳元で発せられた言葉に、私の頭の中は真っ白になった。
背筋がスゥッと寒くなる。
抑えきれないくらい、足が震えて。
強く保っていた表情も、自分でもわかるくらいに弱く、まるで何もかも失った後のような表情になった。
青嵐には、その言葉は言って欲しくなかったよ。
直接、お前なんか襲われればよかったのにと言われた気持ちになった。
そのまま固まる私を残して、夕は「誰かこいつに接待ゆずってくれねぇ?」と言いながら皆の輪の中に入っていく。
1人で、固まっている私を残して。
気まずそうにしていた皆も盛りあがり始めた。
中哉もいつの間にかいなくなっていて。
ぼーっとしたまま、震える指先同士を握り合わせて自分の席に座った。
──大丈夫。
──大丈夫だ。
──だって私は白龍。
──今日は皆が、来てくれる日。
我慢していた涙が溢れそうになって、ぐっと堪えた。
皆にあえば、こんな気持ち。
すぐに吹っ飛ぶよ。
──だから、早く皆に会いたいよ…。



