真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【上】





茂が、中哉が、海くんが、夕が、歩が、



青嵐のみんなが、





「やっぱいるじゃ~ん。無視すんなっつの。汚い最底辺の人間のクセに」










───ありえないほど怖い。




私のところまで歩いてきて、顔を覗き込んできた茂。




“汚い”




「っ…!」






その言葉に過剰に反応してしまう。




過去がまた、私の頭にまとわりついて、離れない。






──違う、あの人はいない、あのときとは違う。



違う、ちがう。



けど。




顎が、自然と震えた。



カチカチ、歯がぶつかる音がなる。




「はぁ、はぁ、ぅ、」




くるしい、息、できない───。




「はぁ、は、っ…!」