茂が、中哉が、海くんが、夕が、歩が、
青嵐のみんなが、
「やっぱいるじゃ~ん。無視すんなっつの。汚い最底辺の人間のクセに」
───ありえないほど怖い。
私のところまで歩いてきて、顔を覗き込んできた茂。
“汚い”
「っ…!」
その言葉に過剰に反応してしまう。
過去がまた、私の頭にまとわりついて、離れない。
──違う、あの人はいない、あのときとは違う。
違う、ちがう。
けど。
顎が、自然と震えた。
カチカチ、歯がぶつかる音がなる。
「はぁ、はぁ、ぅ、」
くるしい、息、できない───。
「はぁ、は、っ…!」



