そして話しは進んでいき、彼らが私の族の倉庫に乗り込んでくるシーン。
ついに私も舞台に立つときがやってきた。
篠原柚姫は私の横で縛られていて、私の目の前には私の下っ端がずらり。
そしてその正面には幹部の2人が。
「おめぇがボスか…!!」
なにげに演技を楽しんでやっている、青嵐の幹部2人をみて。
そう言えばこういう人たちだったなぁなんてしみじみと思い出してしまった。
てゆーか、私どうすればいいんだろう?
不敵に笑ってみればいいかな?
「ふっ…これるもんなら、きてみなよ」
ちょっと調子に乗って、セリフを言ってみた。
だってここのところの台本詳しく書いてなかったし。
とりあえず、今から私の下っ端たちが倒されるハズ──
「俺ら、こんな総長についていきたくないんですよ!」
「やっつけちゃってください!」
「そうだそうだ!」
…?
こんなシーンあったっけ?
なんか私の下っ端が、寝返り始めたんですけど?
それも全員。
「ちょ、あんたたちなに言って──」
素でそう言ってしまうと、これも演技だと思ったのかなんなのか。
「俺らは、もう総長にはついていけねぇんだよ!」
「そうだそうだ!こんなやつ倒しちゃってください!」
なぜか彼らはヒートアップした。
それも私の前にたっていた下っ端役の人達はまさかの私にむけて、戦闘態勢。
…え、なにこれ。



