「あーきたきた!あっかねー!!」
こっちに走ってきたバイクに向かって手を振ると、バイクは目の前まで来て止まった。
メットを外した茜は、うん、相変わらず悔しいけどかっこいい。
「あぁ?誰だこいつ?」
私の横にいる須佐くんをみて、眉を寄せる茜に私は笑いかけて説明する。
「私の新しい友達ー!青嵐の下っ端」
「ちょ!?バラすな!!」
私のヘラリとした発言に2人の顔が強張った。
げ、やば!
「ごめん、口が滑った間違えた!」
「青嵐の下っ端だぁ?なんでお前は敵と仲良しこよししてんだよ!」
「敵の前に、私たち友達だし!ね、須佐っち!」
「なんで俺にふるんだよぉぉ!?それも須佐っちてなに!?」
焦りまくりの須佐っち──もとい須佐くんと、お怒りの茜。
「あのな…お前青嵐に裏切られたんじゃなかったのかよ?」
「そう、だけど!須佐っちだけ!白龍以外で私のこと信じてくれた人なの!」
私の必死さが伝わったのか、茜は呆れたような顔になった。
「………はぁ。分かったけど、喧嘩のときはソレ持ち込むんじゃねえぞ。お前らはライバルってことで見逃してやるから、喧嘩はマジでやれよ」
ラ、ライバル…!!
「うん!ありがとう茜!」
「…じゃあ、お前のライバルちょっとここで潰しとくか」
「えええぇ!?ちょっとまって茜ぇぇ!」
今にも須佐っちに殴りかかりそうな、茜にとっさに抱きつく。
…これぞ奥の手!
「お、い、日向離れろよ!てめ、公衆の面前で、は、ハレンチなことしてんじゃねーよ!」
テンパって、顔を赤くしている茜。
それをみて、ぽっかり、口を真ん丸く開けてる須佐っちを気にせず私は抱きつき続ける。
「じゃあ須佐っちのこと殴らないって約束して!そしたら放す!」
「な、殴らねえよ!殴らねえ!」
「蹴らない!?頭突きもしない!?」
「しねぇ!しねぇっつの!」
「よし、じゃあ放す」



