真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【上】

思い出して、ヘラッと緩んでいた口元が自然に、きゅっ、真一文字に結ばれる。


篠原柚姫は、なんでまだ私に関わってくるんだろう。



あの子は全てを手に入れたのに。


──それなのになんで。


「日向…」


私の顔を覗き込んで、須佐くんが心配そうな声をだす。


「あー、悔しいなぁ…」


じわりじわり、歪んでいく視界を阻止するように。


目に溢れたそれをこぼさないようにするために、私は眉に力をこめた。



顔を覗き込んでいた須佐くんは、私のそんな様子に気づいたのか。

私の頭にぽんぽんと手をおいて優しくフッと、笑った。



「日向は強ぇよ。日向は、強い。──だからまだ、頑張れるか?」


「…うん」



須佐くんのその言葉で、私はまた眉に力をこめた。


まだ、泣かない。


私はまだ、頑張れる。


俯いていた顔を、クイッ、あげる。


須佐くんはそれにつられるようにニカッと笑った。



「じゃあ最後まで、終わらせようぜ。そんでまた、クラスの奴ら驚かしてやろう」



「──うん!!」



直して使えるものは使って、使えないものは作っていく。



須佐くんと2人で協力して、四時間目の半ばあたり。



教室の修復が完了した。