「やってない、なんて何回も言ったよ…!でも、彼らが信じてくれなかったらどうしようもないでしょ…!?それに、須佐くんが青嵐である以上そっから先のセリフはもう2度と口にしちゃダメだ!!」
そう言って、手を離すと顔を歪めた須佐くんは「なんで…?」と呟いた。
「いま、須佐くんが信じてる人たちは、仲間は誰?青嵐でしょ?なら、須佐くんの信じてる人たちが信じてること、疑うようなこと言ってどうすんの!!…篠原柚姫の嘘のせいで傷つく人が、私だけで済むなら。それでいいじゃん」
真実を知ったら彼らは、きっとものすごく傷つく。
それなら彼らは知らない方がずっと良い。
でも今のままじゃ、彼らはいつか知らなきゃいけなくなる。
ただ一つ、彼らが私と関わることを止めてくれれば。
後戻りできなくなる所まで間違った道を進まないで、止まってさえいてくれれば。
篠原柚姫の嘘で傷つけられるのは私だけで収められるのに。
私が嫌われるだけですむんなら、そんなのドンとこい、なのに。
「花崎は、強いな」
そう言ってまた、弱々しく笑った須佐くんに私は満面の笑みを送ってみせた。
「私今、新しくすごく大切な人たちができたから!きっとね、こんなに強く生きていけるのもその人たちのおかげ。私は、その人たちがいる限りこんなの、屁でもないからさ!」
にっこり、笑ってまた歩き出すと。
ちょっと遅れて歩き出した須佐くんが、私の横まで走って来た。



