──文化祭まで残り1週間となり。
本格的に準備が始まった。
だけど。
「どんな衣装にするの?わっ!茶色のメイド服?可愛いー!!ね、夕?」
「だな。男子はねぇのか?」
「ああああ、ありますよ!これです!」
「へー、センスいいな」
突然教室にやってきた、夕と篠原柚姫と中哉によって準備もままならなくなってしまった。
だれが材料買いにいくか決めてるところだったのに。
タイミング悪い。
はぁ、ため息をついて私は須佐くんに近寄った。
「私、買い出しいってくる」
「よろしく、頼むわ」
相変わらず私の目を見ないでそういった須佐くんに、ちょっと傷つきつつも私は財布とメモを持って外にでた。
ヒビのところ最近全然痛くないな、なんて思いながら歩いていると後ろから走ってくる音が聞こえて。
ん?
くる、と振り向くと息を切らして私に追いついてきた須佐くんの姿があった。