「俺、進めるから花崎は黒板お願い」
突然普通にそう話しかけられて、戸惑いつつも私はチョークを手に持った。
話を進めていく須佐?くんを横目に、教室を前から見渡して心の中で苦笑いを零す。
髪の毛の色は黒は少なくて。
クラスの4分の1の席は空席。
凄い光景だ、本当。
沢山ある空席のなか、派手な色で落書きされた二つの机が自然と目に留まる。
──中哉と、夕の席。
そう、私たちは同じクラス。
そして、篠原柚姫も。
ただ、私が青嵐を辞めてから彼らがこの教室に来たことはないけど。
そこまで考えて、頭に浮かんできたのは今日の夕の──殺気に満ちた目。
思い出して、ゾクリとした。
そういえば夕は、裏切られるのが嫌いだったっけ。
だから私にあんな目を向けてきたのかな。



