「…てゆーか、さっき気絶させた人たち置いて来ちゃったけど大丈夫?あとなんで暁と南は白龍の3分の1くらいの人たちからそんなに尊敬とか信頼とかされてるの?」
「あいつらには後でメール入れとくから平気。まぁ、その話は保健室で話そうぜ」
最初の不気味さもどこへいったのやら、少し口角を上げて笑った南の顔は爽やかだった。
「あ、あと暁違う学校なのに校舎入って大丈夫?」
「ばれなければ、平気だ」
親指を立てて自信ありげにグーサインを送ってくる暁に苦笑いを返した。
ばれなければって…当たり前だよ!
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「よし、治療おわった!」
また怪我増えちゃったな、なんて思いながら勢いよくカーテンを開けた。
私が、お腹の部分とか隠れた部分をカーテンに隠れて治療をしている間、南が話してくれた内容はまとめればこうだ。
美影は、白龍の古株で結構ずっといるんだけど、そんな美影と同時期に族に入ったほかの古株さん達が暁や、南とかの今の白龍の3分の1の人たち。
でもその中で、美影には敵わないけどずば抜けて強い暁と南はその人たちに尊敬されてる存在ってわけ。
それも、次期総長候補が南か暁らしい。
…なるほどーって感じ。
なんだか妙に納得できてしまう。
だってやっぱりオーラと言うか、威圧感と言うかそういうのが桁違いだもん。



