「ふっ、ははは!…いててて」
ちょこっと笑い声をこぼすと、腹筋に激痛が走った。
「ま、そーゆーことだ。とりあえず保健室いくぞ」
「あ、連れてってくれるの?ありがと。それと、名前教えてくれない?」
私に肩を貸して、歩き始めた黒髪と赤髪にそう言う。
そんな私に、赤髪が口を開いた。
「こっちの黒髪が、黒星 南(クロホシ ミナミ)。で、俺が高浜 暁(タカハマ アカツキ)だ。よろしく、日向」
私の名前、知ってたんだ。
嬉しくなってまたちょっと微笑んでしまうけど、暁の言葉に疑問を感じて首を傾げた。
「南、暁、よろしくって…?それってもしかして…」
「はぁ?だから何回いえば分かるんだ日向は。認めたっつの、仲間として。強さも根性も!」
「今までお前に話しかけなかった奴らにも、今日のこと報告すれば絶対認めてくれる。つまりお前は、これで全員から認められるっつーことだ」
じゃあ、私は白龍の仲間になれるってこと…?
「よ、よかったぁぁぁ…」
正直、3分の1くらいの近寄って来てくれなかった人たちからどうやって信頼を得ればいいのかわからなくって頭をひねってたところだった。
でも、そんな不安も取り除かれて私は安堵のため息をもらした。



