「お前、なにしてんの?」
首を傾げながら赤髪がそんなことを言う。
目の前には、差し出された手があった。
「へ?」
なにこの手…。
私も首を傾げると、呆れたように黒髪が笑った。
「掴まれ、立てよ」
「えっと、うん、あの、ありがとう?」
状況がよくつかめない私とは裏腹に、私の手を握り、肩に手を回させて私を立ち上がらせる黒髪。
「よし、いくぞー」
「え?喧嘩するんじゃ、ないの?」
「なんだお前、そんな喧嘩してぇのかよ?」
不思議そうな顔をしながら、赤髪が聞いてくる。
「はぁ?だって、あんたたちが6人倒したらって…」
「あー、んなことするわけねぇだろ」
「それはお前が6人相手でも逃げねぇ根性ある奴か試しただけだ」
なにそれ。
「どーゆーこと?」



