真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【上】



「お前、なにしてんの?」


首を傾げながら赤髪がそんなことを言う。


目の前には、差し出された手があった。


「へ?」


なにこの手…。


私も首を傾げると、呆れたように黒髪が笑った。



「掴まれ、立てよ」


「えっと、うん、あの、ありがとう?」


状況がよくつかめない私とは裏腹に、私の手を握り、肩に手を回させて私を立ち上がらせる黒髪。


「よし、いくぞー」



「え?喧嘩するんじゃ、ないの?」


「なんだお前、そんな喧嘩してぇのかよ?」


不思議そうな顔をしながら、赤髪が聞いてくる。


「はぁ?だって、あんたたちが6人倒したらって…」


「あー、んなことするわけねぇだろ」


「それはお前が6人相手でも逃げねぇ根性ある奴か試しただけだ」


なにそれ。

「どーゆーこと?」