真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【上】





そして──数分後。



なんとか2人を倒し、残りは1人になった。


急所ではないけど、何発か入れられた重い蹴りに私はフラついていて。



相手に、何回か入れることはできたけど一回しか急所に入れられてない。



「お前、フラフラなのに良くやるな、逃げてもいいぜ?」



笑って挑発して来たそいつは、私がもうあんまりスピードを出せないとおもっているんだろう。



油断してる──全力をだせば、今ならいける。


グッと拳と足に力を入れて、私は走って背後に回って首の後ろの急所にパンチを入れた。


「ぅっ、」


小さくうめき声を上げて倒れていくのをみて、私は蹴られたところの痛みに耐えきれず膝から崩れ落ちた。