「用件はひとつ──俺らの憧れの人に近づくんじゃねぇ」
ギロリと送られた視線に、私はゾクッとして一瞬怯む。
そんな赤髪に続いてほかの奴らも殺気を放ちながら話しかけて来た。
「どうしても認めて欲しいって言うなら、俺ら6人…全員ぶっ倒せ」
「弱ェ女は白龍にはいらねぇ。もしこの学校に存在するお前の噂が嘘だとして。──俺らはお前が弱かったら認める気はねぇ」
「ここで戦わずに、仲間になれるかもしれねぇ可能性を潰すか。それとも少しの可能性にかけて戦うか」
最後に黒髪が不気味に笑って、
「どっちを選ぶ?」
そういった。
この間襲われかけた時にできた傷が、疼く。
頬に貼られた湿布に手をあてた。
喧嘩したら、今以上にひどい怪我になるかもしれない。
でも、この人たちの憧れの人を巻き込んだのは私で。
──今逃げたら、この人たちの思いからも逃げることになる。
仲間にも、なれない。



