心がチクリと傷む。
…だめだめ、私はただの仲間なんだから応援しないと。
『よろしくねっ、柚姫ちゃん!』
『あ、うん!よろしくねぇ~、えーっと…日向ちゃん!』
『げっ!日向とえらい違い!柚姫ちゃんのほうが断然女の子らしいな!』
『うるっさい!夕は黙ってて!』
『ふふっ』
柚姫ちゃんは美少女で、ほわほわしてて女の子らしくて優しくて、中哉が好きになっちゃうのもわかる気がした。
──でも。
…2人でトイレに行った時、柚姫ちゃんは豹変したんだ。
ニコリともせず、無表情。
横でへらへら笑って一人で話してた私は、そんな柚姫ちゃんの様子に戸惑って。
『…具合でも、わるい?』
かけた言葉に返事は返ってこない。
柚姫ちゃんが手を洗っている水の音が、ただジャージャー響くだけ。
なん、だろう。
これから起こる良くない何かを予測するようにドクンと鳴る心臓と、水の音がリンクする。
胸の中にもやもやが広がる。
───キュッ。
水道を止めた音が聞こえて、無表情の柚姫ちゃんが私のほうを向く。
『ねぇ、あんたさ中哉のことが好きなの?』
低くて、威圧的で、誰の声なのか全く分からなくなった。
『っ、え………?』
『残念、中哉は私のことが好きだからさー。潔くあきらめてよ?』



