驚きの声を上げる四人とは裏腹に、今だに真顔で黙ったままの美影。
…駄目、かな?
これは、仲間にしてくれるって聞いた時からずっと考えてたこと。
姫じゃなくて、そんな微妙なラインじゃなくて、私はもっと踏み込んだところにいたい。
私がいなきゃ困るくらいの位置になりたい。
仲間になるなら、一緒に汚いことでもなんでもするよ。
──だから。
「…まぁお前がそう言うような気はした」
静かに言った美影に、私は苦笑いする。
「ばれてた、か」
「お前…まだ不安なのか?」
それは、裏切られるかもしれないってまだ思ってるかってことだよね?
「…もちろん、不安じゃないって言ったら嘘になる。
──でも、それ以上に私は強くなりたい。
守られる立場はもう嫌だから。
私も皆を守りたいから。
一緒に、戦いたいから。
だから私は守られるだけの仲間の姫じゃなくて、一緒に戦う仲間になりたい」
きっと私は青嵐にいた時、こんな覚悟はなかった。
族をよく知らなかった。
汚いことをするっていっても、それを一緒にする覚悟もなかった。
仲間ってゆー場所にいて守られてただけだった。
…でももう、それは嫌だから。
「フッ、なら別にいい」
無表情だった顔の口元を緩め、目元を細めてそう言った美影。
端整的な顔にプラスして微笑みなんかむけてくるから不覚にもドキリとしてしまったけど。
…てゆーか、
「いいの?」
「ああ、別にいいんじゃね」
そんな軽く!?