彼がベンツにも負けない白い歯を見せた。
「ちょうどよかった。目薬工場を案内して貰えませんか?」
「…横内所長にお願いしたらどうかね?」
「所長はいま手の離せない仕事に入っています」(株の研究に…)
「そうですか。…では、お付き合いしましょう」
目薬工場は本社ビルの隣の広い敷地を使った近代的な平屋の建物の中にあった。
フロアーを抜け、男子用の更衣室に入った。
「先生は適当なロッカーを使用してください」
白木はプレートに白木専用と書かれてあるロッカーに脱いだ服を入れた。
僕も上着とズボンを脱ぐと、隣のスチィールのロッカーの中に掛けた。
白木に続いて、下着姿のまま、次の部屋に進んだ。
透明なカーテンをくぐると、部屋は紫の光に満たされていた。片側に、バイオレットを反映した白衣が一列に掛けてあった。
「先生、上は見ないでください。強い紫外線に目をやられますから」
「はい」
僕は白木に続き、Mサイズの棚にある白衣とそろいのズボンを取り、着用した。
次の部屋は大規模なオートメーション工場と、小さな研究室に分れていた。僕らは研究室に入った。
一人の青年が大きなガラス・ケースを抱くように、その中に手を差し込み、何かをしていた。
よく見ると、ガラス・ケースの横穴に備え付けられたビニールの手袋に、腕を差し込み、
「ちょうどよかった。目薬工場を案内して貰えませんか?」
「…横内所長にお願いしたらどうかね?」
「所長はいま手の離せない仕事に入っています」(株の研究に…)
「そうですか。…では、お付き合いしましょう」
目薬工場は本社ビルの隣の広い敷地を使った近代的な平屋の建物の中にあった。
フロアーを抜け、男子用の更衣室に入った。
「先生は適当なロッカーを使用してください」
白木はプレートに白木専用と書かれてあるロッカーに脱いだ服を入れた。
僕も上着とズボンを脱ぐと、隣のスチィールのロッカーの中に掛けた。
白木に続いて、下着姿のまま、次の部屋に進んだ。
透明なカーテンをくぐると、部屋は紫の光に満たされていた。片側に、バイオレットを反映した白衣が一列に掛けてあった。
「先生、上は見ないでください。強い紫外線に目をやられますから」
「はい」
僕は白木に続き、Mサイズの棚にある白衣とそろいのズボンを取り、着用した。
次の部屋は大規模なオートメーション工場と、小さな研究室に分れていた。僕らは研究室に入った。
一人の青年が大きなガラス・ケースを抱くように、その中に手を差し込み、何かをしていた。
よく見ると、ガラス・ケースの横穴に備え付けられたビニールの手袋に、腕を差し込み、

