俺、沖田旬には、最近、ちょっとした悩みがある。


 ……いや、悩みというか、なんというか。

 悩みっていうと大げさかもしんないけど……



 それは、彼女のナツのこと。

 俺とナツは、付き合ってそれなりの月日を重ねていて、月日を重ねるごとにお互いのことは分かっていって、ラブラブになっていって、まあ一言で言えば、超ラブラブの状態。


 俺はナツに不満なんてあるはずもないし、ナツだって俺に対する不満は全くない(と、信じたい)。


 たまーにトラブったりするけど、それは長く付き合ってたらつき物だと思ってるし、すぐに解決してきたから、大した問題なんかではない。


 じゃあ何に悩んでるのかと言うと……それはその……ナツとの愛の営みのことで……


 別に、回数とかペースでいうと、平均よりはしてるだろうし、生々しい話をすると、ナツの体は色々気持ちいいし感度も最高だから、一回一回満足してる。

 俺が色々工夫してるつもりだから、マンネリということだってない(と、俺は思っている)。


 なのに何をそんなにモヤモヤしてんのかって?


 それはその……最近思うんだけど、もうちょっとナツにも積極的になってもらいたいなあって。


 どうしてこんなことをおもうのかというと、下らないっつーか下品な話だけど。


 俺だって男だから、一人で寂しい夜とか、どーおしてもナツと会いたいけど無理なときとか、妄想で何とかする時だってあるんすよ。

 それで、その時のネタっていうのに、ナツを出演させるわけで。

 大概はナツと俺がやってることを思い出して満足してるけど、たまに中途半端にすっきりしない時だってある。


 そういう時には妄想はエスカレートして、普段はやったことのないこととか、絶対にしないだろうということをナツにさせてる。


 そしたらもう、ナツってば俺でさえ困っちゃうくらい積極的で、更にはいつも以上に絶倫で……

 あくまで俺の頭の中での話だけどさ。