「あーーっもう学校嫌だよーーっ」


私はリビングのカーペットに、ごろんと寝転がった。

これが私、後藤理沙(ごとう りさ)の1日の始まり。


「お前は毎日毎日、そればっかり…」


おじいちゃんがテレビのニュースを見ながら、呆れたように私に言った。


私の家は、周りの家に比べると変だ。


お父さんはいなくて、お母さんと従姉の恵(めぐみ)と、叔母とおじいちゃんと住んでいる。


そして、お母さんは出稼ぎに大阪に行っていて、月1で帰って来る。


叔母はー…典姉さんって呼んでるんだけど、典姉さんは、私が学校行く前に近所のスーパーにパートに行って、学校から帰って来る頃にだいたい帰って来る。


だから実質、私と恵の面倒を見てくれているのは、おじいちゃんだ。