泣虫女 と 毒舌男


下駄箱で靴を履き替えようとすると、水上が先に靴を履き替えていた。




「お、おまえも帰るんだな」



にやりと笑うのが見える。



そして私ははぁとため息をつく。




「私は水上と帰らないからね」




「へいへい」



適当に返事しやがって・・・




ま、別にいいか。




コイツが視界に入らなければいいんだから。






…「何で私の隣にいるのかな?」



私の歩調に合わせて歩く水上に聞く。




「気にすんな。俺は今こっちに行きたい気分だから」




絶対わざと私と居ようとするんだ。




本当、コイツの考えてることはよくわからない。