泣虫女 と 毒舌男


弁当を仕舞っている如月が、俺を見ながら嫌味に言ってきた。




「え?でも…」




「まだここにいたかったら、ここにいなよ。



私は先に戻ってるから」




と言うと如月は友達を残して、1人で教室に戻っていった。




俺は無意識のうちに如月を追いかけていた。




「待てよ、アホ助!!」




アイツを、ちゃんとした名前で呼べない。




それにアイツは俺の方を向いてくれない。




「待てって言ってんだろ?!」




「何?!


どうせ人の弱みにつけ込んで遊ぶだけなんでしょ??



そんな人と関わりたくないよ」




「じゃあアホ助も俺で遊べばいいじゃねぇか」