泣虫女 と 毒舌男


むしろ安心した。




昨日のことがあり、もうアイツは笑えなくなったのかと思ったが…



元の通り笑顔を見せていた。




だけど…その笑顔を見せた相手は―漣だった.




漣に優しい微笑みを見せていた。




それを見ただけで、一瞬にして俺の気持ちをイライラさせた.




漣に見せたことに・・・





アイツは俺の前で笑った事なんて、一度もない。




それなのに昨日初めて話した相手に、笑顔を見せやがって…





俺はブラックなオーラを放っていた。




<昼休み>




「さ!嘉寿!!中庭行くぞ!!」



4限終了のチャイムが鳴ると、すぐさま漣がこっちに来て俺に言った。