泣虫女 と 毒舌男


何?! 何でこんな風に私の手を大事そうに握るの?


それに私の気持ちがあいつのもんって、どういうこと?!


私が馬鹿なのか、話に全然ついていけない・・・。


もう~!

これから図書館に行こうとしたのに!!


私の気持ちなんて気にせず、水上は私を引っ張った。



てか、どこに行くのよ~!



「さぁ、入れ」


え、ここどこ?


無理矢理水上に連れて来られた所は、見知らぬ人の家の前。


そこには入れと言われても、気が引ける。


「え、誰? ここの家の人」


「いいから入れ!

ったく、面倒なヤツなんだから」


嫌みを言われ、私は知らない家に入っていく。