片岡さんの家を出てただがむしゃらに走った。
一応、自分の家に向かっているつもりだけど、分からない。

涙を流しながらただただ走った。
そのとき、雨がポツポツと降ってきて、次第に強くなっていった。

とりあえず雨宿りをしようと駅に入る。

「どうしよ…折りたたみ持ってきてない…」

涙を拭いて、気を取り直す。