その日の昼休み…席はまだとなりだから、話そうと思えば話せるけど…

「あのー…荻原ぁ…?」

「ん?なに?」

「その…さ、こ、今度、暇だったらね、うん、暇だったら…忙しかったらいいんだよ?!その、もし予定がない日とかあれば…いや、野球部忙しいから無理かもなんだけどなんてゆーかそのー…」

言えない。うん。これは無理。とか思って花蓮をみる…

「がんばれ!」

そういった。

花蓮は声には出さなかったものの、口の動きでわかった。

そーだよね!荻原の私服がみれる大チャンスだよ!
と、よくわかんない理由をつけて、自分を奮い立たせる。


「こ、今度!一緒にでーt」

「あ、そーそー佐倉ぁ。」

えぇぇぇぇぇぇぇー?!
そこで話切っちゃうぅー?!
もう少しでデートっていえそうだったのにぃぃー?!荻原ぁぁぁぁぁ!!!
 
「な、なに…?」

今のあたしの笑顔相当ひきつってる。

「来週日曜デートいくから。決定。」

…デート。ってあれ?あのー、カレカノが一緒に遊んだりとかするやつ?あたしが荻原を誘おうとしてた、あのデート?

「なーにアホ面してんの。」

…「は、はい!行かせていただきますもちろんです!」

「え、佐倉に拒否権ないからさ。当たり前だけどね。」

…荻原って、Sだよね。確実に。