「麗、いや美希。希龍の仲間になれ」



無表情なのにどこか優しげな雰囲気の黒髪。


さっきまでの私ならきっと"綺麗"そう思うだろう。


だが今は違う。


何を考えているのか分からないその軽はずみな発言に腹が立つ。


何も分かっていないこいつらに言ってやりたい。


舞蘭の総長だと。敵なんだと。


その気持ちを何とか抑えて「ならない」と黒髪の瞳をしっかり見つめて言ってやった。


それでも尚、



「えっ!?なろうよっ!」



なんて言ってくるオレンジ頭。


拒否しても無理矢理って感じ…?


バカなの?いやバカなのか。


もはや救いようの無い本当のバカに哀れみの視線をプレゼントしてあげた。