あれだけ続いていた殴り合いもでかすぎる声も立っていた人たちも気がつけば誰がどこにいるのか目で追えるほど少なくなっていた。
決着をつけよう。そうは言ったものの未だお互いに沈黙を破らずにいた。
相手の様子をひたすら伺う。きりが無い。
しかし、どうやらそれは向こうも同じらしかった。
地面が軽く擦れるような音が聞こえたかと思えばそいつはすぐそこまで迫っていた。
とりあえず飛んできた拳を受け止めそのまま上に捻り上げる。
「やるじゃん」
にやり、とどこまでも余裕かつ楽しそう表情で蹴りを飛ばしてくる。
とっさに手を離し後退しながらもすかさず蹴りをお返ししてあげた。
それは見事横腹にヒット。さすがに表情が歪むのが見えた。
次に備え様子を伺うものの聞こえたのは盛大なため息だった。
「もういいや」
その言葉と同時に見えたのは黒い塊。銃だった。

