「お兄さん…ですか?」



「そう。光にぃ類にぃより一つ歳上だったんだ」



「銀羅の総長がみーちゃんのお兄ちゃんを…」



「許せねぇな」



悠哉を始め隼人や蓮も次々に話し出す。


重々しい雰囲気がだんだんと殺気に変わってくる。



「美希」



さっきよりもさらに悪化した雰囲気の中ぽつりと呟かれる私の名前。


その言葉に返事をすることなく視線だけを向ける。



「俺達も参加させてくれないか」



「……え?」



何を言い出すのかと思えばそんなことで。


なんのことだかさっぱりわからない私は思わず首を傾げる。



「抗争、あるんだろ?」



「……」



瞬にぃのことを聞いた上で参加すると言う蓮。


それが何を意味するのか分かっているのだろうか。


決して浅はかな覚悟で言っている訳では無い…と思う。


だとしても馬鹿だ。










……死ぬかもしれないのに。